6月6日 父の嘯月命日

今日は父の嘯月命日、18年になります。工房の家は父の夢、庭が気に入り、終の住処として一大決心をして求めました。時間があると草取りや水まきなど庭の手入れをして老後を楽しみにしていました。ところが人生は残酷。74歳の事故から徐々に下り坂。願いは一度も叶わず、要介護5、84歳で元結核療養所だった病院で息を引き取りました。没落した家を祖父が再興し、それを長男として守る責務と重圧、3世代同居ゆえの嫁姑の壮絶な争いなどが影響してか、考え方は偏狭でした。私は小さい頃から父が大大好きでした。しかし大人になり、離婚したいと相談すると、俺が我慢したんだからお前も我慢しろと、離婚の報告をするとこの家の恥、敷居は二度と跨がせないなど酷いことも随分言われました。唯、その父のお陰で今があり、此処に住んでいます。庭の手入れをしていると父の気持ちがわかる様に感じます。日々表情を変える草木との会話は、全てから解放される至福の時だったと思います。この家と庭を美しく守ることが報恩、日々務めてゆきます。感謝

飛騨の端午の節句

今日は飛騨の端午の節句、旧暦なので一ヶ月余り飾っています。今年は昔の綿の入った男の子の着物を飾りました。健やかに成長し、強く逞しく幸せにと祈る親心がそれぞれの柄に込められています。この着物を着ていた男の子はどうしているでしょう。願いが叶ったと信じます。

人形供養 円空さん

今日は菩提寺で人形供養と水子供養が執り行われました。手離す人形は無く、お参りにだけ伺っています。読経とお焼香が終わると境内でお焚き上げが行われます。沢山の人形などを運ぶお手伝いをしていると、円空仏が目に留まりました。趣味で創られたようですが優しいお顔、仏像は祈りながら心を込めて彫られると思います。燃やすのはしのびないと、ご住職に持ち帰っても良いかと尋ねたところ、今日で魂(しん)抜きが済んだので構わないとの事でした。お供物に頂いた味ご飯とお団子と工房へ。これから家族になります。合掌

オリ鶴で世界は一つ、ともに

春から外国からの来訪者が急に増えました。人口2万人余りの古川の工房にご来訪下さる事、在住地を尋ねて地球儀で確かめると世界中のはるか遠くから、ありがたいことです。ある日、イラン人の男性が見学して褒めてお帰りになりましたが、何もお返ししなかった事が心に引っ掛かっていました。その後に思いついたのが折紙のプレゼント。外国人に人気がある折鶴を考えましたが、普通の折鶴はクチバシが2枚重ねになるため、情けないことにへバーテン結節の指では上手く作ることが出来ません。そこで思い出したのが、以前宿泊したホテルの机に置いてあったプレゼントの和紙の寿鶴。部屋に入った時、その心遣いがとても嬉しかったです。折り方付きだったので試しに折ってみるとクチバシも折ることが出来ました。それから外国人の方にMemory としてプレゼントしています。いらした方には差し上げていましたが、すぐに鶴が足りなくなります。また興味の無い方もいらして、今は様子を見て差し上げています。日本人もお好きな方にプレゼント。ほんわか古川の思い出作りになったらうれしいです。

サプライズ 花の香りに包まれて

;思いがけないプレゼントが届きました。ボックスを開けると花束。送り主は10年前の初来房からずっと応援して下さっている仲睦まじいご夫妻です。初めて見る八重咲きのオリエンタルリリーと初夏に相応しい花々、ユリは6月の誕生花、甘い香りが部屋中に漂います。外は突然の篠突く雨、冷え込み囲炉裏に火を入れました。そんな所へのお福花、ご夫妻の優しさと花の香りに包まれたしあわせな今日でした。感謝!

6月1日 更衣(ころもがえ)

6月から着物は裏地のある袷(あわせ)から裏地のない単(ひとえ)に変わり、初夏の風情になります。暖房の無い時代は着物の裏地に紅絹(もみ)と言う紅花で染めた絹地を用いました。紅花で染めた布は体感温度を2℃以上上げる働きがあり、先人の智慧から生まれた防寒法でした。時代は移り、着物の約束事は忘れられ、何でもOKの世の中に。5月上旬にお祝いの席に招かれ袷の紋付で伺いましたが、7月に着る絽(ろ)の訪問着の方がいらしてビックリしました。日本の季節の移ろいがなくなりつつあると感じる昭和の人間です。

秋葉様の当番

今日は秋葉様の当番日、秋葉様は火伏せの神様です。古川は明治33年(1904)8月25日正午に天ぷら屋さんから出た火が元で町が全焼しました。その後は災害を繰り返さないようにと、各町内ごとに秋葉様が祀られ当番がお参りしています。町内のみならず、古川が火事になりませんよう祈りました。

分別ゴミ当番

今朝は分別ゴミの当番日。古川は月2回の回収日に町内の指定場所に分別ゴミを持参します。朝の7時から7時半まで、当番はゴミの分別見張り番です。好きな時に捨てる事が出来たマンション生活とは大違いです。回収場所が少し離れていて運ぶのに重いのでビン詰めは避たいですが、ジャムやワインなどビン詰め食品はたくさんあります。当番の度に気になるのが大量のペットボトル。水の美味しい飛騨、麦茶などもお湯を沸かして茶を入れて冷やす、少しの手間がずっと美味しくなると感じる老婆心です。