河合由美子手織展 織り内なる祈り・・・ 2007年12月

 ごあいさつ

 このたび、たくさんの方々のお力添えにより、念願の飛騨市古川町にて「手織展」を開催させていただくこととなりました。
 織りに専念して五年余り、機(はた)に向かい、糸と対話することが長くなるにつれ、創作へとつき動かされる、内なるものの導きを深く感じております。
 私が幼い頃、古川には吉城製糸があり、現金収入を得て家計を助けるために野麦峠を越え、諏訪に糸引きに行った老女の思い出を聴くこともできました。
 下々(げげ)の国と呼ばれるほど飛騨が貧しかったむかし、家族のために織られた手織りを「うち織り」と言いました。その織りは「祈り」、過酷な生活の中で家族をささえ、幸せと平安を願いながら機に向かうことは、わずかに許された癒しのときでもありました。そうした先人たちの布石があってこそ現在(いま)の私たちがあること、一人ひとりが生かされていることを伝えてゆきたい・・・。
 育んで下さった皆様にご高覧、ご批評いただけましたら幸いに存じます。

    平成十九年 初師走

              河合由美子 拝