染織展 春音(はるおと) 2011

 ごあいさつ

 ふるさと飛騨古川に工房を構えて、まもなく二度目の春が訪れようとしています。
 これまでにたくさんのご縁と教えをいただき感謝しております。それとともに、身近に住む生物からも様々な学びがありました。
 春の訪れは蜘蛛の巣との再会。いく度取り払っても、しばらくすると糸をかけ始める蜘蛛の姿に「あきらめないこと」を・・・。
 雨が降りそうになるとけたたましく歓喜の歌を奏でる池の主(あるじ)。蛙からは「感情を素直にあらわすこと」を・・・。
 いつのまにか蕾をふくらませ、花を咲かせ、やがて枯れていく草花からは「あるがままに生きること」を・・・。
 「自然は師」、この地で織りに生きるしあわせを感じます。
 原風景での気づきと導き、そして未来(これから)を想いながら創られた布々。ご高覧、ご批評いただきましたらうれしく存じます。

   平成二十三年 弥生

         手織り由布衣工房 河合由美子